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| Missing child Scene3 |
ボクは慌てて笑師が突進して消えた壁に手をついた。
「笑師、だいじょうぶ!?」
「あ痛た…。ごっつ頭打ちましたけど、大丈夫です〜。
…おおッ?なんだか奇妙なモノが置いてありますなぁ」
笑師の消えた壁は、今は完全にただの壁になってる。
とりあえず声は聞こえるのが、せめてもの救い…かな。
「何やろコレ。バチバチいうとるけど…まぁいいか。
原因かもしれへんモノを片っ端から壊していけば、そのうち元に戻るやろv」
「え!?ちょっと待って、そこに何があるって―」
「一番、笑師春樹!華の二十歳、いっきま〜すv
…どぉりゃあああッ!!(>▽<)/~」
聞けよ!!
「ッ、何…!?」
突然、辺りの空気が"変わった"。
変わった―というか、"元に戻った"…そんな気がする。
随分と久々に聞く気がする小鳥の鳴き声に、ボクはオレンジ色の空を見上げた。
…そうだ、笑師は?
「MAKUBEXはん、そこにおります?」
「うん。笑師、平気?」
「はいな、ピンピンしてますv
ちょお、この壁ぶち破ってそっち出るんで、下がっといてぇなv」
一体、中で何をしたのかは分からないけれど…
もし元に戻ったのなら、わざわざ壁を壊さなくても、いくらでも出口はあると思うんだけれど。
「MAKUBEX!」
「え?あ、十兵衛?」
見慣れた長身が、器用に障害物を避けて駆け寄ってきた。
十兵衛が来たって事は…止まっていた監視カメラが再稼動し始めたのかな。
「怪我はないか?
この区域の監視カメラに貴様等が映ったから、もう大丈夫だろうと姉者が…ぬをッ!?」
派手な音を伴って、ボクの前―十兵衛の背後の壁が壊れた。
崩れた壁は当然、目の前の十兵衛を濁流の如く飲み込んで…
「とうッ!愛と正義とお笑いの使者、笑師春樹!再び参上ッ!!」
(多分)何も知らない笑師が、止めを刺すように、十兵衛入りの瓦礫の上にがしっと降り立った。
「笑師…足元…(._.;」
「足元?瓦礫ですなぁ。
…あ、崩れたら危ないって心配してくれたんやな?優しいなぁMAKUBEXはvでも大丈夫やで〜☆」
ホラ、と笑って、笑師は十兵衛入りの瓦礫の上でゴンゴン飛び跳ねて見せた。あわわ(@△@;
「ぐぇッ」
「ん、なんや、今のヒキガエルをひき潰したような声は?―ぬあッ!?」
「…笑師、貴様…ッ!」
突然、笑師の足元の瓦礫が爆発した。
土埃の中に立つ十兵衛の手には…飛針。そしてあの構えは…(汗)
「MAKUBEX、退がっていろ!筧流針術、"飛燕"ッ!」
「な、何すんねん!楼蘭武闘鞭、"彷徨え独楽の如く"ッ!」
あああ、こんな所でキミ達が暴れたら、一連の事件の原因かもしれないモノが行方不明にッ(汗)
笑師の技で脆くなっていた壁が、十兵衛の飛針に止めを刺されて、ガラガラと崩れ始めた。
これじゃ、中にあった"原因"も埋まっちゃうな…。
疲れたし、朔羅も待ってるだろうし…今日は諦めて帰ろっと☆
まだ戦ってる笑師と十兵衛に背を向けて、ボクは歩き出した。
辺りはすっかり、見覚えのある町並みに戻ってる。
「ま、MAKUBEX!ワイも一緒に帰りますー!一人じゃ危ないで、ホンマ」
「貴様では頼りにならん、MAKUBEXの供は俺が務める!」
「なんやと〜!?未だにMKAKUBEXを笑わせられんアンタには言われたありませんなぁ〜(=3=)」
「くッ…!」
…ボクは元"VOLTS"四天王で、花月クンや士度クンとも渡り歩いた人間なんだけど…
もしかして、メチャクチャ弱いと思われてる…?
…(=_=)
「笑師と十兵衛のバカー!(>д<)」
「まっ、MAKUBEX!?待ってぇな〜!」
「MAKUBEX!待て、どうした!?」
とりあえず頭にきたから、二人とも撒いてやる!
◇◆◇
「朔羅、ただいまー」
「MAKUBEX!よかった…。怪我はない?」
「うん、大丈夫。ごめんね、心配かけて」
疲れたでしょう?と困ったように朔羅は笑って…
申し訳ないなって思うのと同時に、ボクは少し嬉しかった。
待っていてくれる人がいるのって…そういうのって、凄く温かくて…"幸せ"だなって思ったんだ。
◇◆◇おまけ◇◆◇
「くッ、MAKUBEXは何処だ…!?まさか、何かあったのでは…!」
「ん、電話や。はいな、プリティーチャーミー笑師です☆
…はい?ん〜、それは難問ですなぁ。んー…レンちゃん以上源爺はん以下で!ファイナルアンサー!!」
「?…誰からだ?」
「ぐはっ、ハズレですかー!?んなアホなぁぁ!待っ、敗者復活戦は―…。
…十兵衛はん、MAKUBEXが「当分帰ってくるな」やって☆」
「何…?何故だ?」
「MAKUBEXのクイズに、ワイがハズれた連帯責任でっす☆」
「…筧流針術秘奥義、黒磁操針の法…群蜂ッ!!」
「ぐはぁっ!!(>д<;」
→終。
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☆言い訳あとがき☆
先ず。設定とか適当(むしろ行き当たりばったり)で申し訳ありませんです(>д<;
最後だけやたら長いですが、とりあえず完結という事で…ぐはっ。
迷子のマクと、天然ボケツッコミの笑師&じゅべさんを書きたくて書き始めた…そんなこんな話でした。
最後はほんのりマク朔風味で、さっぱりと☆←黙れ
最初から最後まで微妙でしたが、書くのはとても楽しかったです。が、ヘヴォ…!
キリリクで版権小説も引き受けられるよう、修行して出直してまいります…(滝汗)
ここまで長々とお付き合いくださって、本当にありがとうございましたm(_ _)m
〜蛇足〜
おまけにてマクから笑師に出題されたクイズは、何だったのでしょうか。
答えは下のカッコ内を反転でドウゾ〜。
(答え:マクの戦闘能力は、無限城内で誰以上・誰以下でしょうか…でした☆強いんですよね?本当は(笑))