Give me name,I want name,I am no name.
そこに在るだけで正しい存在が、傲慢な方法で美醜を定められる。
有害なこの声で、この音で、全てがゆるゆると汚れるなら。
無害にはなれぬと知りながら、この声を潰そう。
文明はあまりにも名前に依存し過ぎていて、
あのネオンの片隅に名前さえポトリ落とせば、僕は泡に。
ミスタ・ハイド、ミスタ・ハイド。
どうか僕を消し去って。
ミスタ・シーク、ミスタ・シーク。
どうかもう、捜さないで。
それでもこの場所はあまりに心地よく僕を抱きしめるから、
今日もここから動けない。
Give me name,I want name,I am no name.
失った名前で公園の隅から叫ぶ掠れた声は、
あんなにも名前を欲しがっているのに。
Give me name,I want name,I am no name.
今日もここから動けない。
Fin.
解説
「Give me name! I want name! I am no name!」
ずっと私の中にある物語に出てくる敵が、初登場時に叫ぶセリフ。
もう少し文章能力が上がったら、形にする予定です。
しかし、この詩はまた…随分な鬱状態で書いたな…(苦笑)
消えてしまいたいけれど、こんな私でも、存在を必要としてくれる人が居る。
それはとても心地よいから、今日も消える事は出来なかった…という。あぁ後ろ向き。