ホワイト・フェイス
闇に溶け込んで、静かに。 監視カメラのように、無機質に世界を見渡せば、ひたひたと溶けて。
手も足も闇に溶けて、存在さえ溶けたような… そんな幸せな錯覚に、流されてみようか。
痛みはいつも、甘く優しいけれど。
クラウンのように、上手く笑えはしないけど。
Fin. |
解説
暗闇。良くも悪くも、真っ暗で真っ黒ですね。
何も見えなくて怖いような、何も見えないから安心なような。
タイトルの"ホワイト・フェイス"、文中で出てくる"クラウン"。どちらも道化師ですね。
道化師、ピエロ。確か、国によって呼び名が違ったような。
道化師。否応無しに笑いっぱなしで、大好きです。
不気味さと物悲しさが混ざって、でも顔だけは笑っていて。
そういうひとにわたしもなりたい。…雨にも負けず?
雨が降ったら、おしろいも口紅も流れてしまいますね。あはは。
2003年11月