映画 コープス・ブライド 監督・制作/ティム・バートン |
成金の息子ビクターは、上流階級だが金はない家の娘ビクトリアと政略結婚をすることに。
互いの顔も知らぬまま引き合わされた二人だったが、互いの優しい心根に触れ、惹かれあう。
が、式の練習に失敗しまくるビクター。夜の森、一人練習し、指輪を引っ掛けた枯木―それは死体の花嫁の指だった!
ナイトメア〜に続く、ティム・バートンのストップモーション・アニメ。
セピア色や夜闇に包まれた現世、派手な色と光の溢れるあの世、どちらも独特の世界観が素敵でした。
キャラクターもナイトメア以上にアクが強く、ちょっと奇妙ながらも愛らしさが溢れてますよ奥さん。
主人公や二人のヒロインの性格が非常に穏やかで、釣られるように温かい気持ちになる物語でした。
不気味さや不安、悲しみも含まれながら描かれるラブロマンス、大人向けの童話といった雰囲気やも。
音楽は馴染みのダニー・エルフマン、不気味で可愛くも物悲しい物語に似合った曲が素敵。
ミュージカル混じりの作品ですが、歌曲数はちょっと物足りない…というか、少ない感も。
ミュージカル作品としてではなく、おまけ程度に思っていると丁度いいのかな。
ティム・バートン作品やストップモーションが好きな方はもちろん(技術凄いですよ)、
しっとりした恋愛映画が観たい方にもイイ感じかと。
2005年/ストップモーション・アニメ
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| 映画 ジェイコブス・ラダー 主演/ティム・ロビンス、エリザベス・ペーニャ |
1971年、ベトナム戦争での乱戦の最中、ジェイコブ・シンガーは瀕死の重傷を受ける。
ふと気がつくと、彼はニューヨークの地下鉄の中に居た。
夢とも現実とも区別のつかぬ世界で、異形の者を見、幸福と不幸の狭間を漂う彼は、やがて結末へ流れ着く。
ある結末に辿り着く為だけに描かれる、限りなく現実的でありながらも、異界が混じるような世界、苦悩。
全てが心理的であり、宗教的でもあり、いつか誰もが辿り着く結末であり…とにかく奇妙な映画でした。
心理関連や哲学なんかに興味がある人には面白いと思うけれど、一般ウケはしないだろうな…(苦笑
「サイレント・ヒル」(ゲーム)の世界観が好きな方なら、爽やかに受け止められそうです。
奇妙な世界と奇妙な映像、本能のようにただ必死に真実=結末を目指しながらも、
結末を突きつけられたジェイコブは、これも本能であるかのように、逃れられぬ運命から逃れようと、もがく。
彼の人間らしい行動や表情に、すごく好感が持てて、感情移入度は高かったです。ラストシーンもいい雰囲気。
ただ、オチに辿り着くまでは、よほどカンのいい人でない限りは、「は??」って感じですね…。
あまり考えずに感覚で観て、結末を知って「ああ、そうだったのか」と頷くのが吉かもしれません。
多少ホラー寄りで不気味な映像が含まれるので、苦手な方はご注意をば。
1990年/心理サスペンス(映像はホラー、話はヒューマン寄り)
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| 映画 アタックナンバーハーフ 主演/チャイチャーン・ニムブーンサワット |
みんなベラボーに名前が長くて、一人しか書けない…(笑)
国体を目指す、小さな町のバレーチーム。なんとそのチーム、6人中5人がオカマ、監督はオナベ。
凄まじい迫力と実力で、ガンガン勝ち進んでいく彼らを、偏見を持った上の人々は潰そうとする。
チーム"鋼鉄の淑女"の運命はいかに!?
「これ何だよ…」とツッコミを入れずにはいられないオープニング、そして矢継ぎ早に登場する、最強のオカマたち。
実話を元に作ったとは思えない面白さ、いつの間にか可愛く見えてくる彼ら(彼女ら?)。イィ!
エンドクレジットでは、映画の元となったチームのメンバーと、彼らを演じた役者の素顔がチラリ。
オカマさんって、ヘタな女性より優しげな物腰の方が多いですよね。素敵やわぁ。
ただし、展開は大雑把。一昔前の熱血スポ根系の少女漫画的展開は、その手の話が苦手な方にはウケ難いかと。
綺麗じゃないオカマがキャーキャーはしゃぐのは見苦しい、という方にもオススメできません。
本格的な技術のバレー映画を求める方にも、全面的にオススメできません(笑)
ついでに。吹き替え版、オカマさんたちは全員男性が、オナベさんは女性が演じてます☆笑いました…
2000年/スポーツ・コメディ・アジア
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| 映画 モンスターズ・インク 声の主演/ジョン・グッドマン、ビリー・クリスタル |
モンスターの暮らす世界で使われているエネルギーの元は、人間の子供の悲鳴。
悲鳴を集めるプロフェッショナル・サリーは、ある日、モンスターの世界に紛れ込んだ子供と出会う。
人間に触れられたら死んでしまう!パニックになる世界。だが、その子供はすっかりサリーに懐いてしまい…。
モンスター・サリーの全身を覆う毛が、とってもふわふわでラブリィ。それだけで私は満足です!←待て
フルCGながらも荒い部分がなく、毛もふわふわ、目も丁寧に描かれていて、とても素敵でした。毛ラヴ!
物語は、ディズニーらしく、お子様に大手振ってオススメできる雰囲気。毛もふわふわだし(もういいって)
笑いあり涙ありハラハラあり、大人でも楽しめる話になっています。特にふわふわ毛が好きな方、必見!←煩
フルCGなのに、エンディングクレジットでは、NGシーンまで流れます。これがまた、面白い。
作中ですっかり好感の失せた悪役のNG集でのお茶目さに、役者本人は素敵やん!とうっかり惚れる始末。
心の温まる映画、毛がふわふわなフルCG映画が観たい!そんな時にはマッハでオススメです。
2001年/アニメ・ディズニー
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| 映画 ジョンQ〜最後の決断〜 主演/デンゼル・ワシントン、ロバート・デュバル、ジェームズ・ウッズ |
裕福ではないが、ジョンは妻と息子と幸せな日々を過ごしていた。だが、突然息子が心臓病に倒れた。
唯一の生存の道・心臓移植には莫大な金がかかる…。悩んだ末にジョンは、拳銃を手に病院を占拠する。
事情と彼の人柄を知った人質たちは、やがてジョンと和解しあい…。
すごく期待を裏切らない映画でした。感動がどうこうの期待ではなく、物語の展開面で(笑)
切迫したシーンの中で、ジョンが人質である医者や患者たちと和解していく様は、何だかほのぼの。
ほどよい緊張感と安心感が味わえる物語でした。
でも、ラストがなぁ…作中で現実問題をテロップされると、興醒めしてしまうのは私だけ…?;
問題があるのも、それを訴えたいのもわかるけど…それで映画を台無しにしてる作品が多いと思うんだよね…
や、でも普通に面白かったです。つまらなければ、わざわざ語りませんし(笑)
アナザーエンディングで、あそこで安全装置が外れていたら…っていうのを見てみたいなぁ。
どちらのエンディングにしろ、何か歯がゆさがあるような気はしますが。
2002年/ドラマ・サスペンス
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| 映画 ザ・セル R-15 主演/ジェニファー・ロペス、ヴィンス・ヴォーン、カール・スターガー |
患者の精神世界へ入り込んで治療をするという、最先端の技術を使う心理学者、キャサリン。
ある日彼女は、昏睡状態の連続殺人犯の脳に入り、彼が拉致し今なお監禁されている女性の場所の特定を請われる。
時間が経ちすぎれば、拉致された女性が閉じ込められた水槽に、やがて大量の水が流れ込み…。
だが、キャサリンが垣間見た異常連続殺人犯の精神世界は、あまりにも混沌に満ちていた。
とにかく映像が綺麗。混沌と破壊と狂気に満ちた殺人犯の精神世界は、それでも美しくて、ゾッとします。
穏やかな世界にさえ垣間見える狂気、美しい場所が一瞬で混沌とした世界に変貌する様…堪りません。
そんな刹那的な世界で描かれるのは、ひとりの少年を異常な殺人犯に形成するに至った、彼の過去。
精神的な物語に加え、CG好きな私には、どうにもツボな映画でした。残酷だけれどね…(=_=;
年齢指定があるように、非常に残酷なシーンが多々あります。苦手な方はご注意を。
2000年/ミステリー・サスペンス
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| 映画 バックドラフト 主演/カート・ラッセル、ウィリアム・ボールドウィン、ロバート・デ・ニーロ |
掲示板で情報をいただいて観ました。生声意見はハズレが少なくていいなぁv
幼い頃に、消火活動中の消防士である父を目の前で亡くした主人公。職を転々とした後、彼も消防士に。
だが、新任した早々、同僚であり実の兄の英雄的活躍を目の当たりにする。自信をなくした主人公は、
火災調査員の助手となり、連続放火犯の足取りを追い始める。炎を熟知した放火犯の正体は…!?
2時間を越える長編映画ですが、テンポや話の進め方が上手くて、飽きることなく最後まで楽しめました。
90分を越えると集中力が激減する私にしては、非常に珍しいです(笑)
生き物のように蠢く火炎の表現は、綺麗で恐ろしくて素敵。
平穏な日常と現場の緊張感の差も、観ている方の気持ちを引き締めたり緩めたり、とてもいい具合。
ジャンルはパニックですが、ヒューマンドラマと言ってもチョップされないのではないかと思えるくらい、
登場人物たちの深い心情や思考が描かれていました。人の心を根本に描いた話は、やっぱり面白いなぁ。
危険と隣り合わせの火災現場での緊張から一転、後半は連続放火犯の正体に関して緊張させられました。
ラストシーンはギリギリ。一人で観ていたら泣いたかもな…サイレンの音が忘れられない。
アクション、サスペンス、ちょっとしんみり…どれを求めて観ても、楽しめると思います(>u<)b
でも、真夏の常温部屋では観たくないな…火災現場で、画面は暖色系が多いし(笑)
1991年/パニック(アクションorサスペンスっぽいんですが…)
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| 映画 The EYE 主演/アンジェリカ・リー, ローレンス・チョウ |
とある縁で知り合った、映画好きなお方に教えていただきました。ホラー映画苦手意識が緩和…かな?
幼い頃に失明し、20歳で角膜移植手術を受けたマン。視力は回復したが、以来、奇妙なモノが見えるように…。
マンの目に映る、この見知らぬ光景は一体?彼女はやがて、角膜提供者を追い始める。
なんでも、実際にあった出来事を元に、この映画は制作されたとか。
音や残酷な絵で驚かすタイプのホラーではなく、日本と同じように、じめじめヒンヤリ〜な恐怖。
始終"不条理な恐怖"に包まれるのではなく、"知らないから怖い"。理由を知った後は、怖くなくなったり。
ちゃんと完結する恐怖感は、ホラー映画が苦手な私には一安心。とても楽しく観る事が出来ました。
全体的に落ち着いた色合いの映像。序盤の、微かに目が見えるようになった主人公の視点からの映像はドキドキ。
冒険感はないけれど、じっくりと腰を据えて見られる画像でした。音楽もいい雰囲気。
途中までは「シックス・センス」と似た感じがあるのは否めませんが、オチでびっくり。
もちろんシックス・センスの最後も素敵でしたが、こちらのEDは非常に私好みでした(笑)
映画の世界だから何でも上手くいくぜ☆なんてラスト・アクション・ヒーロー的展開は、ホラーでは少々…ね(何)
2003年/ホラー・アジア
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| 映画 リーグオブレジェンド〜時空を超えた戦い〜 主演/ショーン・コネリー、ナサーラディン・シャー |
実はコネリーに釣られて観に行ったこの映画。思っていたよりも全然面白かったです。
19世紀末、"ファントム"率いる近代兵器で武装した謎軍団の暗躍。ヨーロッパは戦火に包まれようとしていた。
英国政府がそれに対抗する為に集めたのが、吸血鬼や透明人間、不死身の男…超人的な能力を持つ者達。
彼ら"リーグ"は両手指にも満たない人数で、強大な"ファントム"を打ち破れるだろうか!?
「ジキルとハイド」「海底二万マイル」「トム・ソーヤの冒険」など、有名な物語の主人公達が登場します。
が、文学的なモノを求めて観てしまうと、肩透かしかと。観ていて気持ちのいい、娯楽映画でした。
その場で見ているような雰囲気のカメラワークが、より登場人物に親しみを持たせる感覚で素敵でした。
CGも上手く使っていて、迫力がありました。難を言えば、建物が崩れてくるシーン、瓦礫が軽かった気が(笑)
吸血鬼やジキルとハイドや透明人間等の、超有名人物達の特性を使った話の積みっぷりもよかったです。面白。
アクションもよかったです。シーンはそれ程多くないのですが、ネモ船長の華麗な体捌きにはウットリ。
ただ、序盤でミナとネモ船長が自主的に来てしまったので、人物像がちょっとお流れな感じがしました。
後々フォローが多少あったのですが、特にネモ船長は背景が薄かった気が…。かっこいいのに。
あと、ミナに対するジキルの人好きのする笑顔に一瞬違和感を覚えたんですが…
よく考えれば、ジキル氏は人に好かれるタイプだったんでしたよね。上手いなぁ。
ハイド像って、文章だからこそ表現できるものであって、映像では不可能かな〜思っていました。
めっさええ子になってましたが、事あるごとに「ネモ〜」呼んでいたのが可愛かったから…まぁいいや(笑
2003年/ファンタジー・アドベンチャー
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| 映画 パイレーツオブカリビアン〜呪われた海賊たち〜 主演/ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム |
"英雄"を観に行った翌日に観に行って参りました。珍しい…←ほぼ自宅テレビ映画
平和な街を襲った海賊団は、不死の体を持つ呪われた連中。
彼らに攫われたヒロインを救う為にヒーローが協力を仰いだのは、伝説のへっぽこ船長ジャック…彼らの運命は!?
軽いノリで楽しめる映画でした。謎や危険やハラハラ感が程よく盛り込まれ、散りばめられた宝石の名は"笑い"…。
話を貫く謎も、別段目新しい物ではありませんでしたが…構成が上手かったです。これぞ娯楽映画!って感じ。
へっぽこジャック・スパロウ船長の動きが、むやみに色っぽくて可愛かったです。…ジョニィィィィィ!!←煩い
ジャック、素敵でした。アホだけど無能ではない人ってイイですね。ジョニーFANには嬉しい映画だろうなぁ。
ヒロイン、格好良かったです。中世映画の女性って、大人しくて慎ましやかなイメージだったんですが…強い強い。
きゃあきゃあ言いながら、けっこう凄い事してました。ヒーローより強いかも(笑)
ヘボ船長とヒロインが強すぎて、逆にヒーローはあまり目立たなかった感じが…。物語の鍵は握っているのですが。
気になったのは、死の島が二度出てくる所。海という広大な空間がある中で、狭い島が再度舞台になるのが…。
同じ背景での最終決戦は、ちょっとどうかな〜思ったり。とはいえ、最終決戦自体は面白かったです(>_<)b
音楽と衣装も良かったです。セットやCGはは言わずもがな。
今更ですが…主役って、ジョニーだったんですか?オーランドですか?後者だと思っていたのですが…あれ?(汗)
2003年/ファンタジー・アドベンチャー
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